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ケガ・ヤケド・巻き爪

Injuries, Burns, Ingrown nails

ケガ・ヤケド・巻き爪|岩崎医院|北花田にある内科・外科・肛門外科

ケガ

Injuries

ケガ

創傷に対する処置は、深さ、大きさ、組織損傷の度合い、汚染の程度などにより異なります。また、受傷機転により創部の性状が異なり以下のように分けられます。

  • 切創(切りキズ)
  • 擦過傷(すりキズ)
  • 挫創・挫滅創(硬いものに当たってパックリ開いたキズ)
  • 刺創(刺しキズ)
  • 咬傷(咬みキズ)

傷が綺麗に治るためには初期治療がとても重要ですので、早めに受診されることをお勧めします。

切創(切りキズ)

一般的には周りの組織の損傷は軽度であり、縫ったりすることなどにより1週間程度で治すことができます。傷の状態に応じて、テープで傷を閉じる、軟膏を塗るなど、治療法を選択します。

擦過傷(すりキズ)

砂利やゴミが入っている場合には、早めに傷を洗浄して細かな異物を取り除きます。そのうえで、軟膏や創傷被覆材による治療を行います。

挫創・挫滅創(硬いものに当たってパックリ開いたキズ)

傷の周りの損傷の程度により治癒に時間がかかることがあります。場合によっては、傷んだ組織を切除(デブリードマン)して縫う場合もあります。

刺創(刺しキズ)

刺さった物の先端が折れて傷のなかに残り、摘出が必要になる場合もあります。深い傷では血管まで傷ついていると血が止まりにくい場合があります。傷が小さくても注意を要します。

咬傷(咬みキズ)

一般的には感染を起こさないようにすることに治療の重点がおかれます。十分な傷の洗浄と抗菌薬の内服が行われます。場合によっては、傷を切り開いて処置を行う場合もあります。傷を閉じると傷の内部にうみ(膿瘍)を形成することがあるため、傷を縫わずに治します。

ヤケド

Burns

ヤケド

熱傷(ヤケド)は皮膚に高温が作用したために起こる傷害です。高温の液体や固体が一定時間以上接すると生じるものです。また、低温熱傷と呼ばれる比較的低い温度(44〜60度)で生じるヤケドもあります。そのほか、特殊なヤケドとして、薬品(酸・アルカリ溶液など)による化学熱傷、電流(家庭電源・落雷など)による電撃傷などがあります。
ヤケドはとても身近な創傷で、冷却などで対処される方も多いと思います。痕を残さないためにも、できるかぎり早めに受診されることをお勧めします。

ヤケドの症状と分類

I度

表皮のみのヤケドです。皮膚の赤み、痛みなどを伴います。通常は数日のうちに痕を残さずに治ります。

浅達性II度

真皮の浅い層に達したヤケドです。むくみ、水ぶくれ、強い痛みを伴います。
浅達性Ⅱ度までは、早期の適切な対処・治療により、ほとんど痕は残りません。

深達性II度

真皮の深い層に達したヤケドです。痛みを感じる神経まで損傷されることがあり、痛みは軽い場合が多いです。治るのに時間がかかり、痕が残る可能性があります。

III度

皮下組織にまで達したヤケドです。皮膚に血流がなくなり、皮膚が死んでしまった状態(壊死)になっています。皮膚が白っぽくまたは黒っぽくなり、神経も損傷を受けるため痛みがないことが特徴です。壊死した皮膚を残しておくと細菌感染の原因となる可能性があり、基本的には切除します。これをデブリードマンといいます。デブリードマンを行った部分は皮膚が無くなった状態になります。範囲が狭ければ自然治癒も期待できますが、広範囲の場合には治るのに時間がかかるうえに、治癒後の後遺症の可能性が高くなります。場合によっては身体の他の部分から皮膚を移植する手術(植皮術)が必要となりますので、専門医(形成外科)に紹介いたします。

ヤケドの治療

ヤケドを負ってすぐの応急処置

やけどを負ってすぐの応急処置流水、氷嚢や冷やしタオルなどで冷却し、痛みを抑えます。無理に衣服を脱ぐと皮膚が一緒に剥がれますので、衣類の上から冷やしてください。水ぶくれができている場合には、できるだけ破らないようにして受診するようにしましょう。
II度のヤケドでも全体表面積の15%を超える面積のヤケド、III度のヤケド、気道のヤケド、薬品によるヤケドを負ったときには、すぐに救急病院を受診するようにしましょう。

受診後の治療

I度・浅いII度のヤケドの場合には、軟膏や創傷被覆材による治療が行います。ヤケドに感染が起こると傷が深くなり治るのに時間がかかるようになります。状態に応じて、抗菌薬を内服します。

巻き爪(陥入爪)

Ingrown nails

巻き爪

陥入爪とは、爪の側縁先端が周囲の皮膚に食い込み、皮膚に炎症を起こした状態です。
主に足の親指に発症することが多く、皮膚に痛み・発赤・腫れを引き起こします。陥入爪を発症すると、爪の食い込んだ皮膚に傷がつき、局所の感染症を併発することがあります。
陥入爪は、爪の切り方が原因で発症することが多いです。そのため、爪の切り方に注意を払うことが発症予防につながります。軽度の陥入爪であれば、セルフケアでも治療は可能ですが、重症化した場合は医療機関での治療介入が必要となります。

陥入爪の原因

陥入爪は多くの場合、爪の切り方が不適切な(爪の側縁先端を短く切りすぎてしまう)ために発症します。ときには、爪の側縁を切り残してトゲを作ってしまっていることもあります。その他の原因として、足のサイズに合わない窮屈な靴を履くことも挙げられます。常時爪が側方から締め付けられると、爪が皮膚に食い込んでいきます。また、指の外傷を契機に陥入爪が引き起こされることもあります。

陥入爪を放置すると…

爪が皮膚に食い込み炎症が生じ、痛み・発赤・腫れを引き起こします。爪の食い込んだ皮膚に傷がつき、局所の感染を併発すると、過剰に肉芽(にくげ)が形成され、出血がみられることもあります。皮膚感染症が増悪すると、感染が皮膚だけにとどまらず深層にまで拡大し、皮膚潰瘍や壊死(えし)がみられることもあります。

陥入爪の治療

  • 軽症の場合
    軽症であればテーピングを使用して自己治療を行うことも可能です。食い込んでいる爪を持ち上げるようにテーピングを巻いて、皮膚と爪の間を広げるようにします。また、爪と皮膚の間にコットンを挟んで、爪と皮膚の直接的な接触を避け、皮膚へ爪が食い込むことを防ぐ方法もあります。軽症であれば、こうした治療法により治癒が期待できます。
  • 重症化している場合
    一般的には、医療機関で下記のような治療が行われています。

    ・爪の一部を切除する
    ・弾性ワイヤー矯正
    ・フェノール腐食法
    ・アクリル人工爪療法
    ・VHO療法

    爪の切除では食い込みのある爪(側縁)を切除します。(当院では主としてこの治療法を行っています。)
    弾性ワイヤーは、爪の先端に2つの穴を開け、そこに形状記憶ワイヤーを通し、固定剤でワイヤーを固定します。ワイヤーのまっすぐに戻ろうとする力を利用して爪の弯曲を矯正します。(当院では扱っておりません。)
    フェノール腐食法は、原因となる爪の根元を根本的に治療する方法ですが、術後の爪の変形なども懸念されます。(当院では扱っておりません。)

    アクリル人工爪療法では、短くなっている爪を補う人工爪を使用し、陥入爪を治療します。(当院では扱っておりません。)
    VHO療法は、爪の両端をフックで引っかけて食い込んだ爪を持ち上げる方法です。(当院では扱っておりません。)

    重症化した場合、多くは細菌感染を合併しています。細菌感染の原因となっている傷を治すために、まず傷に食い込んだ爪を切除することが必要です。したがって、当院では「爪の側縁を切除する」治療法を主として行っています。爪の側縁を切除した後は、毎日傷の洗浄と抗菌薬の軟膏を塗布して、傷が治るのを待ちます。重症度にもよりますが、手術後2~3週間で治ることが多いです。

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